8月2日は新進気鋭のピアニスト高木竜馬さんとオール・リスト・プログラムを行います。
終演後に無料の懇親会もついています。
前半にピアノソロで愛の夢とピアノソナタ。後半にバリトン独唱で3つのペトラルカのソネットとローレライを演奏いたします。
このペトラルカのソネットは『巡礼の年 第2年 イタリア』の中に組み込まれていて、ピアノ作品としての方が知られています。音域が高くパヴァロッティなどの演奏も残っています。今回は調を下げた版をを用いますが、それでも上のBが数回出てきます。
リスト歌曲は演奏される頻度は少ないです。
ピアノ曲の方が非常に華やかで、目立つので取り上げやすいというのもありますが、僕はリストは歌曲の方が品格があり、より芸術的だと思っています。
リストが歌曲を基にしているピアノ曲が多いのは、歌曲に対する想いがあるからだと勝手に思っています。
ローレライもまた歌曲がのちにピアノ曲として編曲されましたが、今回はペトラルカ同様、歌曲版を演奏いたします。
ローレライはライン川にある岩山ですが、ここでの船の事故が多く、ヨーロッパに数多く存在する人魚伝説なども重なってローレライのお話が生まれたようです。
今年3月に行ったリサイタルで取り上げたシベリウスの大作歌曲「急流下りの花嫁」も似たような点があります。
リストのこの「ローレライ」は非常に美しく、かつドラマチッックなところもあり、非常に素晴らしい作品だと思います。こちらも高いですが、こちらは原調で演奏します。