アイーダ

昨日、すみだオペラ「アイーダ」が終演いたしました。

ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

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アモナズロ役。メイクも髪もインパクト大。

長谷川さん、今年もお世話になりました!

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今回のアモナズロ役は初めて取り組んだ役です。

やはりヴェルディ。バリトンの役は怒り、葛藤、そして親子の関係と、表現に妥協をさせてくれません。

ただ朗々と歌うだけであれば大して難しい役ではないかもしれません。

しかし「アモナズロ」としてそこにいるという事はそういう事ではありません。

今回の演出はヴェルディのテーマの1つでもある父と娘の関係を、ただの暴力的な父ではなく、娘への愛も奥底に抱え込んだ葛藤を意識させてくれました。

それが無いとお客さんから見てただ「アイーダが可愛そう」になってしまいます。

アモナズロがコケたら、アイーダの作品としてのメリハリが無くなってしまいます。だからこそ、今まで以上に時間を割き取り組みました。

一方王やランフィスは声そのものでその役である事を示さないといけません。もちろん立ち振る舞いもですが。

狩野さんのランフィスはその点見事でした。この団体では「魔笛」に続いての共演(他に上海でのサロメでもご一緒しましたが)、素晴らしい歌手とご一緒出来るのは刺激にもなりとても嬉しいことです。

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(↑ランフィス役の狩野賢一さんと)

アイーダの田中さんとは、本当に親子、又はそれに近い役柄でご一緒させていただく機会が多いです。

シモン・ボッカネグラ、椿姫(親子、ではありませんが)、そしてこのアイーダ。素晴らしく通る声。

この声に対して、生半可な歌を歌っては太刀打ちできません。本当に、今回は「全身全霊」という事をいつも以上に心がけたつもりです。

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(↑アイーダ役の田中宏子さんと)

ラダメスの田代さん。師が亡くなった後色々と気にかけていただき、本当にお世話になっている方ですが、今回も胸を借りるつもりで取り組みました。

合唱やバレエ、オケ、スタッフの皆様も、すみだオペラの皆さんは僕にとって「家族」のような存在。みんなの事が大好きです。だからこそ厳しい事を言うこともあります。お互いに、もっともっと、より良きものになっていけたら最高です。

またこの場で歌える事を願っています。

 

 

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