Masato’s Story 番外編
自他共に認めるお酒好きである。
基本的には静かに1人で飲むのが好きで、よほどのことがない限り翌日には影響を残さない量のため(普通の人よりは”ちょっと”多いらしいが)歌にも影響はないが、公演前には飲まない。体調面というよりは、一つのものを作り上げるための「集中」のためである。
だが実は、学生時代はそれほど飲んではいなかった。試験が終わった後の打ち上げに皆で行ったりとか、その程度。
しかし、山形県出身ということもあり、日本酒は好きだった。そして、卒業後にとあるウイスキー専門のバーに行ったのがきっかけでウイスキーにもハマった。
まずはウイスキー。
今は区画整理のため閉店してしまったが、六本木一丁目にあったアイラバー東京 Islaybar Tokyo 。
ある日、なんとなく「バーみたいなところで一度飲んでみたい」と軽い気持ちで、その時公演のために来ていたサントリーホールの近くで検索してヒットしたバーだった。
少し入るのには勇気が言ったが、思い切って入ってみると、落ち着いた雰囲気の店内に、若いバーテンダーさんらしき方が1人。店長さんだった。気難しい感じの人ではなさそうでホッとした。
初心者であることとと、ある程度の予算を伝えた上で、数杯、違うタイプのを飲ませていただいた。
その時美味しいと思った1杯が「カリラ」だった。ただオフィシャルとかボトラーズとか、そういうことの知識が全くなかった頃。カリラのどのボトルだったかは覚えていない。
今思えばアイラバーというからにはアイラ系のものが豊富だったのだろうし、たまたま自分はそういうスモーキー、ヨード系のもの大丈夫、というか好みだったようだ。
それから何度も通い、少しずつ、ウイスキーの味の奥深さに触れていった。
(続く)