Masato’s Story ⑤
Masato’s Story ⑤A 様々な仲間との出会い〜ピアニスト・器楽奏者
声楽は、アカペラの作品を除きほとんどの場合において、器楽奏者との「共演」が基本となる。
演奏活動において、井上が信頼する奏者たちとの出会いは、無数にあった。これは本当に感謝すべきことである。
小瀧俊治 – ピアニスト – 信頼する仲間
普段井上の公演を観に来ている人たちにとっては、共演者と言えば真っ先に頭に浮かぶ名前ではないだろうか。
もう10年以上の共演となる、ピアニストの小瀧俊治。
写真:小瀧俊治・井上雅人 スペシャル ジョイントリサイタル
(2017年 5月21日 宮城野区文化センター・パトナホール)
井上の演奏活動の多くを支えてくれている、公私共に信頼する仲間である。
元々は共通の知人からの案内で、小瀧の出演する公演を井上が聴きにいったことが始まりである。
公演後に挨拶をし、自分が当時非常勤で務めていた東京音楽大学の出身であるということもあり「これもご縁ですし、そのうち何かご一緒できたら良いですね」と話したことが最初である。
声楽とはほとんど経験がなかったという小瀧であったが、何かやりたい作品は、と聞いたときに小瀧の口から出てきた言葉に井上は驚いた。「詩人の恋」。
確かにピアニストにとってもシューマンは大事な作曲家であり、詩人の声もクラシックに携わる者にとっては有名な作品だ。
いきなり出てきた大曲であったが、井上も取り組みたかった作品であったため、「ぜひやろう」ということになり、それが共演の第1歩だった。
歌の場合はこういうところは聞いてくれたほうがありがたい、ここはピアノのフレーズは収めたくなるが歌詞がこういう流れなのでここは流れてほしい、タイミングは子音ではなく、、など、伝えること全て次には完璧に仕上げてくる。感性ももちろんだが、「努力」の鬼であると思った。
このことが小瀧に対する「信頼」へとつながっていった。温厚な性格だが、音楽への努力、熱は人一倍だ。
井上が間違えていればしっかり指摘もしてくれる。そこも含めて信頼へとつながっている。
歳も見た目も性格も異なるが、同じ東北出身、子供の頃はスポーツ少年、酒好き(笑)など共通する部分も多い。
公演後、朝まで呑み明かしたこともあった(若かりし時の思い出である)。
音楽とお酒をテーマに「音酒 NeZake」というイベントを開始。飲みながら聴きながらではなく、それぞれにリスペクトをもつ形にしたいという考えから、前半はコンサート、後半は試飲会とそれぞれを100%楽しむ形をとった。
現在はコロナ禍で休止しているが、状況が収まれば、日本酒編、ウイスキー編と開催していく予定である。
(上記の小瀧氏の記事は今後追加編集予定)
(以下音後追加予定)
ヤンネ舘野 – ヴァイオリニスト – 山形・そしてフィンランド
深江亮太 – フルーティスト – チャリティー活動が繋いだ縁①
大谷研人 – ピアニスト – チャリティー活動が繋いだ縁②
香川明美 – ピアニスト – いわきでの活動でも支えに
三浦コウ – ピアニスト・作曲 – コウ World
小井土文哉 – ピアニスト – 活躍を続ける若き実力派
川口成彦 – フォルテピアノ奏者 – 世界へと旅立った俊英
澄川武史 – 横笛奏者 – 邦楽と日本酒と
金子展寛 – 箏奏者 – 人柄と実力と