文京シビックホールでの『椿姫』 終了いたしました!
今回は本当に縁を感じる公演でした。
それに素敵なメンバーでしたので、いつもと違い感想も少し長くなります^^;
愛さんと城君。
今回この2人で本当に良かった。
城君とはトゥーランドット ハイライト以来。
彼の素晴らしいところは絶対にスタイルを崩さないところ。これは共演者の誰もが認めると思います。だけれども熱さもあり、そこがまた素晴らしい。
愛さんは同期同門で、互いの成長を知る仲。
亡き師からの最期の宿題だったヴィオレッタ役を今回しっかり演じきり、そこに自分がいるという事が師の粋な計らいとしか思えません。
お二人の、初役の苦労を乗り越えていく姿を見て、本当に父のような気分(年ほとんど変わらないけどね笑)でした笑
とはいえジェルモン役はまだ年齢的に色々難しいところもあります。今回は共演がこの2人だったからこそなのか、今までで一番しっくり来ました。もちろん課題も沢山です。
アンニーナ役の阿部さん。
以前すみだオペラでご一緒して、こちらでも共演できて嬉しかったです!
彼女なりのアンニーナを色々模索しながら頑張っている姿は素敵でした。
ガストン役の藤崎くん。
芸大受験時代に教えた元教え子で、その後の本人の努力で素晴らしい歌手に成長してくれました。
昨年の町田での椿姫では、弟子の鈴木蓮くんがジュゼッペ役を務めました。
こうやって舞台で共演できることは、本当に幸せです。これからもどんどん頑張ってほしい!!
打ち上げにて男性キャストの皆さんと。
なかなか良い写真!
医師グランヴィル役の伊藤純さんには、学生時代から大変お世話になりました。
椿姫でご一緒するのは2回目。
前回よりとても良くなったねとおっしゃっていただき、嬉しかったです。
ドビニー役の藤巻くんは昔7年ほど勤めていた某音大で同僚でした(なかなかの安月給で大変な時代でした苦笑)。
今回ジェルモンのアンダースタディも務めてもらい、ありがとうございました!
ドゥフォールの高崎くんはイケメン男爵として合唱の女性陣の視線が違っていた気が笑
バスの渋い声で、舞台に華と緊張感とを添えてくれました。
フローラの中島さんも声が客席にしっかり飛んでいるのがわかりました。
他のアンダースタディのみなさんも、試演会も含め本当にお疲れ様でした!
指揮の平野さんは昨年の「トスカ」に続きお世話になりました。
平野さんの「椿姫」の世界をしっかり作り上げようとしているのがとても伝わってきて、かつ、歌い手の呼吸、意思をしっかり受け止めてくれる。そんな指揮だったように感じました。一緒に音楽を作り上げる作業がとても楽しかったです。
演出の直井さんは、学生時代からお世話になっていますし、おそらく最もご一緒したのが多い演出家かもしれません。
ジェルモンのイメージは僕のイメージしているものにも近く、やはりどこか奥底には温かい心も持ち合わせている。
故に最後のシーンの後悔につながる。その伏線が、すでに2幕1場の二重唱後、ヴィオレッタが手紙を書くシーンで窓の外に現れるジェルモンの姿に現れていました。そのまま見続ければ見張っているような感じになって冷徹なジェルモンになりますが、視線を一度外すことによって、申し訳ないという本心を見せる。
今回もご一緒させていただき、ありがとうございました。
大学院の時の芸大オペラ定期公演第50回記念は『コジ・ファン・トゥッテ』(2004年)でした。
その時のメンバーが
演出:直井研二
(指揮:故 H.M.シュナイト)
グリエルモ:井上雅人
デスピーナ:愛もも胡(別組)
アルフォンソ:伊藤純(助演)
このメンバーが再びこうやって集うことになるとは、当時は思いもしませんでした。
様々な縁が重なった公演。
合唱の皆さんは約120名の大所帯!
みなさんとってもエネルギーのある方々で、舞台が本当に華やかでした!
合唱の皆さんの衣装と照明、セットの相互作用で本当に美しい舞台でした!
オーケストラには実は学生時代からの知り合いが乗っていてびっくり!
さらに、終わった後に、高校の同級生の旦那さんが乗っていたと聞いてさらにびっくり!!
色々な縁を感じました。
そして、これだけの大所帯をまとめ上げた根岸理事をはじめとする制作の皆様、舞台を支えてくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました!!
自分は昨年12月からトスカ〜椿姫〜こうもり〜ルクセンブルク伯爵と3ヶ月のうちに舞台作品5演目とちょっとだけハードな感じでしたが、今回の椿姫は初挑戦の2人の素晴らしい取り組みのためにも意地でも成功させたいと思っていました。
無事終えられて良かったです。
実は、公演数日前に知人が手術することになり来れなくなったと連絡があり、非常に気が気でない所もありました(その後手術といってもそこまで大変なものではないとわかり安心しました)。
でも自分には演奏を頑張ることしかできない。精一杯、今出来得るジェルモンを演じました。
最後に、愛さん、城くん、お2人とも、見事な演奏、素晴らしかったです!
近い世代に演奏、人柄共に素敵な人がいることはとても刺激になります。
年下年上にかかわらず、尊敬し得る人との共演は嬉しいものです。
初役の大成功、おめでとうございます!!
文京区民参加オペラ CITTADINO歌劇団第19期生公演
ヴェルディ作曲/歌劇「椿姫」
文京シビックホール 大ホール(1600席:完売)
直井研二 (演出)
平野桂子 (指揮)
愛もも胡 (ヴィオレッタ)
城宏憲 (アルフレード)
井上雅人 (ジェルモン)
阿部祥子 (アンニーナ)
中島愛恵 (フローラ)
藤崎優二 (ガストン子爵)
高崎翔平 (ドゥフォール男爵)
藤巻希美彦 (ドビニー侯爵)
伊藤純 (グランヴィル医師)
合唱:CITTADINO歌劇団合唱団
管弦楽:CITTADINO歌劇団オーケストラ
バレエ:高木淑子バレエスクール
【アンダースタディ】
ヴィオレッタ:奈良原繭里
ヴィオレッタ:松島 歩
アルフレード:松田 健
アルフレード:吉田 覚
ジェルモン:藤巻希美彦
フローラ:加藤麻子
アンニーナ:二原友里恵
アンニーナ:前田洋子
グランヴィル医師:田中浩一
主催 文京区 CITTADINO歌劇団