— ワーグナー作曲 オペラ〈タンホイザー〉より「夕星の歌」 —
全3幕で構成されるオペラ。
正式な名称は〈タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦〉(Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg)ですが、一般的に〈タンホイザー Tannhäuser 〉と呼ばれています。
ワーグナーは『楽劇』というスタイルを確立させた人ですが、この〈タンホイザー〉はまだ「オペラ」のスタイルで書かれています。ただし、番号形式による書かれ方からは脱却しており、「楽劇」スタイルへ少し近づいた感じがあり、『3幕からなるロマン的オペラ』(Romantische Oper in 3 Aufzügen)という副題が付けられています。題材は、「タンホイザー伝説」と「ヴァルトブルクの歌合戦の伝説」という2つの伝説が基になっています。
今回取り上げるのは、コンサートなどにおいて最も歌われる機会の多い、第3幕のヴォルフラムのアリア「夕星の歌」です。
亡き師匠も得意としていた曲で、シンプル故に難しい曲。